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キマメ:292のキマメ登録系統の全ゲノムリシークエンシングによる栽培化および農業形質に関連するゲノム領域の同定

Nature Genetics 49, 7 doi: 10.1038/ng.3872

キマメ(Cajanus cajan)は、わずかな栄養素と資源で栽培できる熱帯の穀物用マメ科植物で、アジア、アフリカおよび熱帯アメリカの発展途上国において食料の供給や栄養安全保障上に重要な役割を持つことが期待されている。我々は、育種系統、在来種、野生種を網羅する292のキマメ属登録系統の全ゲノムリシークエンシングを行い、ゲノム全域にわたる多様性について解析した。選択的スイープ(選択的一掃)を精査して、それに基づき、栽培化と育種のターゲットになりそうないくつかのゲノム領域を見いだした。ゲノムワイド関連解析を用いることにより、いくつかの候補遺伝子と農学的に重要な形質との間の関連を同定した。キマメのこれらの形質に対する候補遺伝子は、開花時期のコントロール、種子の発達および鞘の裂開について他の植物で機能的に特徴づけられた遺伝子と配列が類似していた。我々の発見により、キマメの生産と持続可能性の改善に役立つ形質を遺伝的に獲得することが加速されるだろう。

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