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リンゴ:リンゴゲノムの高品質のde novoアセンブルと果実の初期の発達におけるメチロームのダイナミクス
Nature Genetics 49, 7 doi: 10.1038/ng.3886
最新の塩基配列決定技術や光学マッピング技術を用いて、高品質にde novoアセンブルしたリンゴ(Malus domestica Borkh.)ゲノムを作成した。反復配列は、アセンブルした配列の半分以上を占めているが、木のゲノムでこれまで機能のよく分かっていなかった領域を解明する非常によい機会となった。ヘテロクロマチン領域内で過剰にあらわれる新規の高反復レトロトランスポゾン配列を同定した。またさまざまな転移因子(TE)の主要なバーストが2,100万年前に起きたことが推定された。特に、この転移因子バーストのタイミングは、天山山脈の隆起と同時に起きている。天山山脈は、リンゴの起源とされる場所の中央に位置する。このことから、転移因子とそれに関連した作用が、リンゴの祖先からの多様化や、また、おそらくは洋梨からの分岐に寄与しただろうことが示唆される。さらに、ゲノムワイドDNAメチル化データからは、エピジェネティックマークが、リンゴ果実の発達といった作物栽培に重要な性質に貢献していることが示唆される。