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エピジェネティック修飾薬が内在性レトロウイルスの転写を広範囲に開始させる

Nature Genetics 49, 7 doi: 10.1038/ng.3902

がんの化学療法に用いられるエピジェネティック修飾薬が、これまでに注釈付けされていない数千もの転写開始部位から、転写を誘導することが明らかになった。このような転写開始部位の大部分が、太古の内在性レトロウイルス(ERV)に由来するものである。これまでの知見を踏まえ、この研究が示唆するものは、このような薬剤に対する細胞応答で重要なことは、特定の遺伝子に及ぼす直接的効果ではなく、ERVの誘導であるということだ。すなわち、治療効果として重要なのは、ERVの誘導なのである。

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