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南アジア:南アジアにおける集団特異的な疾患関連遺伝子の発見の意義

Nature Genetics 49, 9 doi: 10.1038/ng.3917

南アジアに住む15億人以上の人々は、単一の大きな集団ではなく、数多くの小規模な近親集団からなるとみなすのが正確である。我々は260以上の南アジア人集団に所属する2800人以上のゲノムワイドデータを解析した。その結果、81の独自な集団が同定され、そのうちの14集団は推定人口が100万人以上であった。これらの81の集団では創始者の影響を非常に強く受けており、創始者変異に起因する劣性遺伝病の多いアシュケナージ系ユダヤ人やフィンランド人に対してよりも、さらに強く創始者の影響を受けている。南アジアにおいて、創始者の影響による劣性遺伝病の例を複数同定した。劣性遺伝病関連遺伝子の発見と検査により、南アジア人の疾病負担を低減させることができるという、これまで軽視されてきた可能性を本研究は示している。

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