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血圧:100万人以上を対象にした遺伝学的解析から、血圧形質に関連する535の新たな座位が明らかになった
Nature Genetics 50, 10 doi: 10.1038/s41588-018-0205-x
高血圧は、心血管疾患発症に関わるリスク因子の中で、遺伝する確率が高く、かつ修正できる可能性の高いものである。今回、ヨーロッパ系100万人以上を対象とした、血圧の形質(収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧)に関する、現時点で最大規模の遺伝学的関連研究を報告する。535の新たな血圧関連座位が明らかとなり、得られた知見は、血圧調節に関する新しい手掛かりとなるばかりでなく、血圧と生活習慣で共有される遺伝的基盤に光を当てるものであった。今回の結果から、血圧調節に関係する新たな生物学的経路が特定され、将来的には心血管疾患予防の改善に貢献することが期待される。