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小児がん:4種類の進化のパターンが小児がんにおける腫瘍内遺伝的多様性の基盤を形成する

Nature Genetics 50, 7 doi: 10.1038/s41588-018-0131-y

腫瘍の個別化医療に向けての大きな課題は、同一腫瘍内のがん細胞であってもドライバー変異は多様ということである。この知見が、腫瘍の異なる領域で種々異なるパターンのダーウィン進化が起こっていることを反映するかどうかは、いまだ明らかになっていない。今回は、54の小児がんを対象に、250以上の領域にわたって、遺伝的に異なるクローンの保有率を割り出した。その結果、解剖学的に多様な領域にわたって、原発腫瘍が同時に4種類の進化の軌跡をたどる可能性があることが示された。最も高頻度に観察されるパターンは、ごくわずかな変異を保有するサブクローンがただ1つの腫瘍領域にのみに存在するというものである。2番目に多く見られるパターンは、染色体数の変化を特徴とするクローンが広範囲の場所にわたって変動することなく共存しているものである。このパターンは、頻度の落ちる3番目のパターン、すなわちドライバー変異や染色体構成の再配列を保有するクローンが、特定の解剖学的領域で圧倒的多数を占めて出現する場合(クローンスイープ)とは対照的である。4番目に見つかるまれなパターンは、無数の不活型TP53クローンが局所的に出現するものである。小児がんによる死亡は、後ろの2つの、最も動的なパターンを示す腫瘍に限られていた。

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