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中心小体:GorabはショウジョウバエDrosophilaの中心小体の構造および複製に必須のゴルジ体タンパク質である
Nature Genetics 50, 7 doi: 10.1038/s41588-018-0149-1
本論文では、ショウジョウバエDrosophilaのゴルジ体タンパク質であるGorabが、トランスゴルジのみならず、中心小体の車軸にも存在すること、また、Gorabが車軸においてSas6と複合体を形成し、中心小体の複製に必須であることを明らかにする。Gorab欠失型ハエは、中心小体の異常に加えて、感覚繊毛において9回対称性を失う異常を生じており、これを原因として協調性を欠いた動きを呈した。ハエGorabの中心小体における機能とゴルジ体での機能が別個のものであることは、以下の2つにより明らかである。まず、トランスゴルジへの局在は欠くが、gorabヌル変異型ハエの中心小体および繊毛の異常を回復できるGorabバリアントを作製することができた。次に、GorabのC末端を標識することにより、雄の減数分裂の細胞質分裂におけるゴルジ体の機能が損なわれるが、この優性の表現型は、ゴルジ体のターゲティング機能を妨害する変異により克服された。今回得られた結果から、ゴルジ体タンパク質は動物の進化過程の間に、第2の役割として、中心小体の複製における機能というゴルジ体での働きとはおそらく別個の働きを獲得したことが示唆された。