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糖尿病:炎症性サイトカインがβ細胞の調節の全体像に及ぼす影響から1型糖尿病の遺伝学的性質についての手掛かりが示される

Nature Genetics 51, 11 doi: 10.1038/s41588-019-0524-6

1型糖尿病(T1D)の初期段階は、局所的な自己免疫性炎症、および、インスリンを産生する膵β細胞の進行性の喪失を特徴としている。本論文では、炎症性サイトカインへの曝露から、β細胞の調節の全体像には顕著な可塑性があることを示す。β細胞のトランスクリプトーム、プロテオーム、3次元クロマチン構造の変化に結び付く刺激応答性エンハンサーをマッピングすることにより、ヒト膵島調節配列のレパートリーを拡大した。我々のデータから、β細胞のサイトカインへの応答を仲介するのは、新しい調節領域からの誘導に加え、膵島特異的転写因子があらかじめ結合しているプライミングされた調節配列の活性化であることが示された。T1D関連座位は、新たにマッピングされたシス調節領域に豊富に存在することが分かり、また、ヒトβ細胞においてサイトカイン応答性のエンハンサー活性を破壊するT1D関連バリアントが特定された。我々の研究は、T1Dにおいてβ細胞が炎症性環境にどのように応答するかを明らかにし、刺激応答性の膵島エンハンサーの働きが重要であることを示している。

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