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エピジェネティクス:GADD45AはRループに結合し、プロモーターのCpGアイランドにTET1を誘導する

Nature Genetics 51, 2 doi: 10.1038/s41588-018-0306-6

Rループは、CpGアイランド(CGI)に豊富に存在するDNA–RNAハイブリッドで、クロマチンの状態を調節できる。Rループが、それに特異的なエピジェネティックな読み取り因子に認識され、解釈される仕組みは分かっていない。本論文では、GADD45A(growth arrest and DNA damage protein 45A)が、直接Rループに結合して、TET1(ten-eleven translocation 1)を誘導することで局所のDNA脱メチル化を仲介することを示す。腫瘍抑制因子TCF21を研究することで、アンチセンスの長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)であるTARID(TCF21 antisense RNA inducing promoter demethylation)がTCF21プロモーターにおいてRループを形成することが分かった。このRループへのGADD45Aの結合により、局所でのDNA脱メチル化とTCF21の発現が開始した。TARIDの転写、Rループの形成、DNAの脱メチル化、およびTCF21の発現は、細胞周期中に連続して進行する。酸化DNAの脱メチル化中間産物はゲノムのRループに豊富に存在し、その量はRNアーゼH1を除去した際に上昇した。胚性幹細胞のゲノムプロファイリングから、CGIに数千のRループ依存性TET1結合部位が存在することが明らかになった。我々は、GADD45AがエピジェネティックなRループ読み取り因子であり、プロモーターのCGIに脱メチル化装置を誘導すると提案する。

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