Research Highlights 設計アンキリン反復タンパク質ライブラリからの高親和性結合タンパク質の選抜 2004年5月1日 Nature Biotechnology 22, 5 doi: 10.1038/nbt962 特異的で親和性の高い標的結合能を獲得するin vitroでのアンキリン反復(AR)タンパク質の進化を紹介する。コンセンサス設計戦略を用い、多様な結合表面をもち反復数の異なるARタンパク質の組み合わせライブラリを作製した。「キャップ形成用反復配列」で挟まれた2回および3回反復タンパク質のライブラリを用い、リボソームディスプレイ法でマルトース結合タンパク質(MBP)および真核細胞キナーゼ2種類に結合するタンパク質を選抜した。低ナノモル濃度域の親和性で標的と特異的に結合するARタンパク質が迅速に濃縮され、そのひとつはMBPとの複合体の結晶構造が2.3オングストロームの分解能で特定された。相互作用は設計ARタンパク質内の可変アミノ酸残基の位置で決まり、天然のヘテロ二量体のタンパク質間相互作用と同等であった。このように、我々のARタンパク質ライブラリは結合分子の有用な供給源であり、設計ARタンパク質の生物物理特性がきわめて有利なものであるため、抗体ライブラリに代わる魅力的なライブラリとなる。 Full text PDF 目次へ戻る