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ウラシルホスホリボシルトランスフェラーゼによるRNAの生合成的標識が実現するmRNA合成および分解の細胞特異的マイクロアレイ分析

Nature Biotechnology 23, 2 doi: 10.1038/nbt1061

標準的なマイクロアレイでは、mRNAは合成量ではなく存在量が測定されるため、遺伝子発現の調節機構を解明することができない。この限界に対して、本研究では原虫トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)のサルベージ酵素であるウラシルホスホリボシルトランスフェラーゼ(UPRT)を利用した解決法を開発した。T. gondiiのUPRTは原虫増殖の監視に応用されているためよく研究されている。哺乳動物にはこの酵素の活性がなく、原虫のみが3H-ウラシルを核酸に取り込む。本研究では、UPRTでRNAを標識することによって、無性発生中のT. gondiiの遺伝子発現制御でmRNA合成および分解が担っている役割を明らかにした。この方法でさらに、マウス感染中の原虫RNAを特異的に標識し、T. gondiiのUPRTを発現するよう操作したヒト細胞のRNAにチオ置換ウリジンを取り込ませることによって、T. gondii以外の生物での遺伝子発現を細胞特異的に分析することがUPRTの発現操作によって可能となることが示された。

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