Perspective アルブインターフェロンα-2b:慢性C型肝炎治療用の遺伝子工学的融合タンパク質 2007年12月10日 Nature Biotechnology 25, 12 doi: 10.1038/nbt1364 インターフェロンα(IFN-α)を用いる治療法は、世界で約1億7千万人が罹患する慢性C型肝炎ウイルス感染治療の基本であり続けている。その治療法には、未修飾IFN-αを週3回投与する方法や、ペグ化IFNを週1回投与する方法などがある。アルブミン融合方式ではヒトアルブミンの長い半減期が利用され、慢性C型肝炎患者に対するIFN-α投与回数が少なくて済む新しい治療法がもたらされる。アルブインターフェロンα-2b(alb-IFN)は、遺伝子工学的にヒトアルブミンと融合させたIFN-α2bという構成の組換えポリペプチドであり、半減期が長く、初期の証拠からは有効性および忍容性が良好とされている。薬力学的なモデル化により、2または4週間ごとの投与が支持されている。現在は第III相試験が進行中である。アルブミン融合方式は現在、半減期の短い別の重要な生物活性ペプチドで用いられている。こうした融合タンパク質は、臨床開発の段階が現在さまざまであるが、多様な疾患の治療法を改善する可能性がある。 Full text PDF 目次へ戻る