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エリスロマイシン産生細菌Saccharopolyspora erythraea NRRL23338の完全ゲノム配列

Nature Biotechnology 25, 4 doi: 10.1038/nbt1297

Saccharopolyspora erythraeaは抗生物質エリスロマイシンAの工業規模の生産に用いられている。エリスロマイシンAの誘導体は医学的に重要な役割を果たしている。配列を解読したこの土壌細菌の染色体は8,212,805塩基対からなり、7,264遺伝子をコードするものと推定される。この染色体は、病原性放線菌であるヒト結核菌Mycobacterium tuberculosisおよびジフテリア菌Corynebacterium diphtheriaeと同じく環状であるが、モデル放線菌Streptomyces coelicolor A3(2)および近縁種のStreptomyces avermitilisの線状染色体とは異なる。S. erythraeaのゲノムには、二次代謝産物を産生することが知られる(または予測される)遺伝子群25個以上、種々の一般的な抗生物質に対する耐性を与えることが推測される遺伝子72個以上、それに腐生性の生活様式を支援する重複遺伝子多数が含まれる。S. erythraeaのゲノム配列が明らかになったことにより、その生物学に関する洞察が深まり、臨床的に重要な抗生物質を大量生産する菌株が合理的に開発されるようになるものと考えられる。

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