Article 同種異系T前駆細胞を使用してMHCバリアを越える腫瘍免疫療法 2008年4月4日 Nature Biotechnology 26, 4 doi: 10.1038/nbt1395 Notch1ベースの培養法で作製したT細胞系統拘束性のリンパ球前駆細胞を使用する養子免疫療法を紹介する。同種異系T前駆細胞は、主要組織適合複合体(MHC)の差にかかわらず放射線照射個体に移植可能であるとともに、宿主MHC拘束性で宿主に許容される機能性の同種異系T細胞を生じ、放射線照射レシピエントの生存率が改善されて抗腫瘍応答が促進されることがわかった。hCD19を標的とするキメラ受容体を発現するように形質導入したT前駆細胞には、抗腫瘍活性の有意な上乗せが認められ、この細胞が遺伝子操作可能であることが示された。我々は、ex vivoで作製されたMHCの異なる任意ドナー由来のT前駆細胞が汎用的な免疫療法に広く使用可能であり、遺伝子操作によって標的免疫療法用に増強されるという結論を得た。 Full text PDF 目次へ戻る