Letter 特製の亜鉛フィンガーヌクレアーゼによる遺伝的で選択的なゼブラフィッシュの遺伝子破壊 2008年6月16日 Nature Biotechnology 26, 6 doi: 10.1038/nbt1409 我々は、選択的な変異誘発がこれまで困難であったゼブラフィッシュ(Danio rerio)の体性および胚性細胞の遺伝子破壊に、亜鉛フィンガーヌクレアーゼ(ZFN)を用いた。ZFNはゲノム中で選択的な二本鎖の切断を誘発し、その箇所の修復で小さい挿入や欠失が生ずる。我々は、ゼブラフィッシュのgoldenおよびno tail/Brachyury(ntl)遺伝子を標的とするZFNを設計し、in vivoの使用で最も活性の高いZFNを同定するための出芽酵母アッセイを開発した。ZFNをコードするmRNAを1細胞胚に注入したところ、ZFNが規定する位置に明確な変異を有して期待どおりの機能欠損表現型を呈する個体が高率で生じた。ZFN mRNAを注入した創始動物の半数超では、破壊されたntl対立遺伝子が平均20%の頻度で子に受け継がれた。観察された遺伝子破壊事象の頻度および精度から、この方法は、ゼブラフィッシュを含め、受精卵へのmRNA送達が可能な生物のあらゆる遺伝子座に応用可能と考えられる。 Full text PDF 目次へ戻る