Letter 細胞を利用した蛍光レポーターシステムによるC型肝炎ウイルス感染のリアルタイム撮像 2010年2月1日 Nature Biotechnology 28, 2 doi: 10.1038/nbt.1604 世界人口の2~3%が感染しているC型肝炎ウイルス(HCV)は、慢性肝炎の原因ウイルスであり、肝移植の最大の指標である。培養細胞によるHCVの培養が可能になったことは、比較的最近の飛躍的な進歩であり、抗ウイルス特効薬の探求にとって重要なツールとなる。培養細胞のHCV感染の監視には、集団アッセイや遺伝子操作したウイルスの使用、潜在的に重要な検体の最終処理が必要とされるのが一般的である。今回我々が開発した細胞を利用する蛍光レポーターシステムは、生検体または固定検体中の個々のHCV感染細胞を高感度で識別することができる。本論文では、ウイルス増殖および宿主応答の生細胞撮像や、初代培養肝細胞の感染の可視化など、これまで困難であった複数の用途にこの技術が利用されたことを示す。このレポーターと現在の画像分析法との組み合わせは、HCV研究への新たな扉を開く可能性がある。 Full text PDF 目次へ戻る