Brief Communication

ドナー細胞の種類がヒト人工多能性幹細胞のエピゲノムおよび分化の可能性に影響する

Nature Biotechnology 29, 12 doi: 10.1038/nbt.2052

我々は、臍帯血(CB)細胞および新生児ケラチノサイト(K)に由来する正常なヒト人工多能性幹(iPS)細胞の比較を行った。その結果、組織特異的なメチル化修飾の不完全な消去および異常な新規メチル化により、CB-iPS細胞とK-iPS細胞とでは、ゲノム規模のDNAメチル化プロファイルおよび分化の可能性が全く異なっていた。iPS細胞クローン株の継代数を増やしても、胚性幹細胞のようなエピゲノムへの改善は認められなかった。これは、ヒトiPS細胞が、元の組織に残る「後生的な記憶」を保持していることを意味している。

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