Letter 後方散乱干渉法による膜-リガンド相互作用の標識不要の定量 2011年4月1日 Nature Biotechnology 29, 4 doi: 10.1038/nbt.1790 膜タンパク質はあらゆる生物に遍在しており、主要な薬剤標的となっているが、生体膜へのリガンド結合を、標識を使用せずに直接測定する一般的な方法は、これまで発表されていなかった。本論文では、後方散乱干渉法(BSI)により、さまざまな膜環境のリガンド-受容体結合親和性が正確に定量されることを明らかにする。BSIは、溶液の屈折率のわずかな変化を検出することにより、タンパク質-リガンド結合の相互作用をピコモル濃度で測定することができる。合成膜および細胞由来膜のいずれでも、低分子および高分子の相互作用に関して、マイクロモルからピコモルの範囲の平衡結合定数が、標識および支持体を使用することなく得られた。BSIの単純で低コストのハードウェア、感度の高さ、および標識不要の性質は、生化学および薬理学の分野で関心が持たれる多くの膜結合タンパク質の研究に容易に応用可能であろう。 Full text PDF 目次へ戻る