Letter 並列オンチップ遺伝子合成とタンパク質発現の最適化への応用 2011年5月1日 Nature Biotechnology 29, 5 doi: 10.1038/nbt.1847 低コストで高処理能な遺伝子合成および高精度なタンパク質発現制御は、合成生物学および生物工学にとって極めて重要である。今回我々は、オンチップ遺伝子合成技術を開発した。これは、インクジェット印刷、等温オリゴヌクレオチド増幅、および並列遺伝子組み立てを利用して、DNAオリゴヌクレオチド合成を1つのマイクロチップ上に集約したものである。エラーの修正にミスマッチ特異的エンドヌクレアーゼを用いることにより、エラー率は1 kb当たり約0.19か所となった。この方法を用いて、数千種類のlacZαのコドン使用頻度変異体および74種類の接種用ショウジョウバエタンパク質抗原を合成し、大腸菌での発現に関してこれをスクリーニングした。合成とスクリーニングを一巡させたところ、ゼロから細胞タンパク質総量の約60%まで、発現量のさまざまなDNA配列が得られた。この技術は、タンパク質翻訳の分子メカニズム、ならびに巨大分子装置、代謝ネットワーク、および人工細胞の設計、構築、および進化に関する系統的な研究を促進する可能性がある。 Full text PDF 目次へ戻る