Resources マウスでのマイクロRNAの選択的欠失 を目的とするベクターおよびES細胞 リソース 2011年9月1日 Nature Biotechnology 29, 9 doi: 10.1038/nbt.1929 マイクロRNA(miRNA)に分類される21~23塩基の一本鎖RNAは、さまざまな細胞過程および発生過程で重要な役割を果たしている。タンパク質をコードする遺伝子の状況とは対照的に、マウスのmiRNA変異対立遺伝子には公開されているリソースが存在しない。本論文では、miRBaseレジストリーにアノテーションされているmiRNA遺伝子のうち476個をカバーするターゲティングベクター428個のコレクションを紹介する。このベクターを用い、我々は、生殖細胞系の伝播性が極めて高く、miRNA遺伝子392個の選択的欠失を有するC57BL/6Nマウス胚性幹(ES)細胞クローンのライブラリーを作製した。その選択的クローンの大半は、キメラ化および生殖細胞系伝播を毛色マーカーで評価することが可能である。一度変異導入されたmiRNA遺伝子座は、柔軟な研究ツールとして設計されており、リコンビナーゼによるカセット交換で効率的に変化させて、レポーター遺伝子やコンディショナル変異のほか、さまざまな対立遺伝子を作製することができる。このmiRNAノックアウト(mirKO)リソースはコンピューターで検索可能であり、ES細胞リポジトリーから科学界に提供することができる。 Full text PDF 目次へ戻る