Review
臨床実務および医薬品開発の薬理ゲノミクス
Nature Biotechnology 30, 11 doi: 10.1038/nbt.2424
クロピドグレル、ペグインターフェロン、およびカルバマゼピンなどの薬剤への応答に関する全ゲノム関連解析(GWAS)により、治療が有効な特定患者集団が明らかにされている。しかし、オッズ比3.0以上(有効性または安全性の300%以上の上昇に相当)の多くの処方薬の有効性または安全性に関連する共通配列の変異の同定および複製は、いまだ臨床実務に結びついていない。一部の研究は完了しているが、結果が治療に取り入れられてはおらず、一般的な薬剤の多くは適切な薬理ゲノミクス解析に供されていない。医薬品開発および治療計画によるGWAS、エキソーム、または全ゲノム配列解読の採用は、薬物候補パイプラインの改良およびすでに使用されている薬剤の有効性の向上に関して、最も重要な短期的機会である。