Perspective 高処理能ゲノム編集用TALENのFLASHによる作製 2012年5月1日 Nature Biotechnology 30, 5 doi: 10.1038/nbt.2170 人工的な転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)は簡便で広範囲に応用可能なゲノム編集ツールとして有望視されている。しかし、TALENの高処理能の構築法は発表されておらず、この技術の成功率の大規模な評価や対象となる範囲はいまだに示されていない。本論文では、TALENを大規模に作製するための迅速で経済的な方法であるFLASH(fast ligation-based automatable solid-phase high-throughput)システムを紹介する。我々は、FLASHで作製した48対のTALENをヒト細胞に基づくEGFPレポーターシステムで試験し、48対すべてが効率的な遺伝子組み換え活性を有することを見いだした。また、がんや後生的調節に関与するヒト内因性遺伝子96個に対してFLASHでTALENを作製した結果、84対が目的の変異を効率的に導入する能力を持つことがわかった。今回の結果により、TALEN技術の信頼性が確認され、ほかのゲノム組み換え技術では不可能な規模の高処理能ゲノム編集をFLASHが実現することが示された。 Full text PDF 目次へ戻る