Perspective モデル植物セタリアの参照ゲノム配列 2012年6月1日 Nature Biotechnology 30, 6 doi: 10.1038/nbt.2196 アワ(Setaria italica)の質の高い参照ゲノム配列を得た。その約400 Mbのアセンブリーは、ゲノムの約80%、遺伝子空間の95%以上をカバーする。このアセンブリーに関して、992か所の座を含む遺伝子地図との対応づけを行い、130万個以上の発現配列タグのリードと比較することによってアノテーションを行った。5億8000万個を超えるRNA-Seqのリードが得られ、発現解析が容易になった。また、アワの祖先的野生近縁種のエノコログサ(Setaria viridis)の配列も明らかにし、一塩基多型の出現頻度、転写因子の分布、低分子RNAの量、染色体再編成、および分離ひずみに差のある領域を発見した。Setaria属には、広い適応能力を示す天然種および栽培種が含まれる。この適応の遺伝的基盤を、配列が確認されているイネ科植物5種類のゲノムを比較して調べた。さらに、二倍体のアワゲノムを使用して、近縁の倍数体であるスイッチグラス(Panicum virgatum)に関して進行中のゲノムアセンブリーの評価も行った。 Full text PDF 目次へ戻る