Computational Biology

合成生物学オープンランゲージ(SBOL)は合成生物学的設計をやりとりするための学界標準を提供する

Nature Biotechnology 32, 6 doi: 10.1038/nbt.2891

すでに検証済みの設計を再利用することは、合成生物学が一研究分野から実用的技術に進化する上で極めて重要である。本論文では、合成生物学界内の設計の交換を目的とするデータ規格「合成生物学オープンランゲージ(SBOL:Synthetic Biology Open Language)」を紹介する。SBOLでは、ソフトウエアツール、研究グループ、および商業サービス提供者間の交換を目的とする学界主導の定型フォーマットで合成生物学的設計を表現する。SBOL開発グループは、SBOLをXML/RDFシリアライゼーションとして組み込んでおり、開発者が各自のソフトウエアにSBOLを実装することができるよう、ソフトウエアライブラリおよび規格文書を提供している。本論文では、産学双方の提携当事者によるさまざまなソフトウエアツールおよびリポジトリの間の情報交換に関するSBOLの有用性の実証を含め、初期の成功例を紹介する。SBOLは、学界による標準として合成生物学の発展に合わせて更新されることになっており、合成生物学のワークフローのさまざまな側面で特異的な機能を提供すると考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度