Perspective

長期画像化法と単一細胞の動態の定量に関する課題

Nature Biotechnology 34, 11 doi: 10.1038/nbt.3713

希少で動的で不均一な細胞応答を明らかにするには、複数回の細胞分裂にわたり一度で数週間もかかる単一細胞の連続的解析が極めて重要であり、集団解析または単一細胞スナップショット解析でそれを捉えることはできないと考えられる。長期的な単一細胞の画像化法、追跡、および解析の分野はたえず進歩しているが、複数の技術的課題がこの重要な手法の幅広い展開を妨げ続けている。哺乳類細胞では一般にin vitro観察が連続的長期単一細胞観察の唯一可能な選択肢となっており、そのことが特に問題となる。経時的な高分解能画像化法を可能にしながら正常な細胞挙動を支持する培養条件を発見および維持することだけでなく、コンピューターによる半自動的なデータ解析を可能にする方法を開発することを目指す取り組みも必要である。動的な単一細胞のデータを解析するための顕微鏡のハード・ソフトウエア、コンピュータービジョン、および専用の理論的方法の解決策は、生物学およびそれ以外の領域の重要な発見を可能にすると考えられる。

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