Brief Communication
PAMの範囲が幅広く特異性と活性が高い改変ScCas9
Nature Biotechnology 38, 10 doi: 10.1038/s41587-020-0517-0
CRISPR酵素は標的とする切断部位の近傍にプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)を必要とするため、編集の対象にできる配列が限定される。本研究では、複数のオルソログに由来するタンパク質モチーフを組み合わせて、Streptococcus canisCas9の2種類のバリアント(Sc++と、忠実度のより高いHiFi-Sc++)を作製した。これらのバリアントは、幅広い5′-NNG-3′のPAM適合性、ロバストなDNA切断活性を持ち、オフターゲット活性が最小限である。Sc++およびHiFi-Sc++は、CRISPR編集の使用をさまざまな用途に広げる。