光学読み取り可能な自己集合タンパク質鎖に沿った細胞の生理学的履歴の記録

細胞の生理学的履歴を観測することは、正常過程と疾患関連過程の理解に重要である。本論文では、細胞内の生物学的情報の連続デジタル記録とその後の固定細胞におけるハイスループット読み取りの両方を可能にする完全に遺伝子コード化された方法である、発現記録アイランドを紹介する。情報は、自己集合サブユニットからなる細胞内タンパク質鎖の成長に保存される。これは人間が設計した繊維形成タンパク質で、おのおのが異なる細胞状態や機能（神経活動や薬剤暴露に続く遺伝子発現など）に対応する別々のエピトープタグを有しており、生理学的履歴はタンパク質鎖の並んだサブユニットに沿って通常の光学顕微鏡で読み取られる。我々は発現記録アイランドを用い、培養ニューロンと生きているマウスの脳で、特定の薬理学的および生理学的刺激に続く遺伝子発現の経時変化を、1日未満の時間分解能で数日から数週間にわたって記録した。