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ヒトT細胞の超並列ノックイン工学

Nature Biotechnology 41, 9 doi: 10.1038/s41587-022-01639-x

細胞治療用の選択的ノックインは一般に効率が低く、規模も限られている。本研究では、高効率でハイスループットなノックインの設計を可能にするシステムであるCLASHを開発した。CLASHでは、Cas12a/Cpf1のmRNAをアデノ随伴ウイルスのプールと組み合わせ、超並列相同組換え修復によって遺伝子編集と導入遺伝子の精密なノックインを同時に行い、それぞれに選択的な遺伝子編集が行われ安定的に組み込まれた変異体バリアントのプールを得る。初代ヒトT細胞でこの技術を用い、血液がんモデルと固形腫瘍モデルでCD3、CD8、CD4 T細胞を用いて経時的なCLASH実験を行った結果、望ましいCAR Tバリアントのプールの作製と偏りのない選択が可能となった。CLASH実験の成果として、ある固有のCRISPR RNA(crRNA)がCAR TにPRDM1のエキソン3スキップ変異体を生じさせ、これは、細胞の増殖、幹細胞様特性、セントラルメモリー、および寿命の増強を導き、固形腫瘍モデルを含む複数のがんモデルでin vivoの効果を高めた。CLASHは汎用性が高く、細胞工学や治療工学のさまざまな用途に幅広く応用することができる。

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