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血液の化学組成予想図
ヒトの血液の化学組成を決定しているものは何なのか? 遺伝学的性質から生活様式まで、さまざまな要因の関与が評価され、食物と腸内微生物が血液の化学組成を予測する重要な要因となることが明らかになった。
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多様な群集中で、数百種の微生物を 識別し、空間位置を特定
顕微鏡を用いて微生物のタイプごとに空間分布パターンを明らかにすることは、同時に多くのさまざまな種が観察されてしまうために限界があった。今回、新たな手法によって、この分野の研究が進展した。
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ビッグバン直後の原子核反応を地下で測定
ビッグバンの数秒後に起こった重要な原子核反応のこれまでで最も正確な測定結果が、イタリアの地下深くで行われた実験で得られ、宇宙の構成要素の知識が精密化された。
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GPCRのアイソフォームが組み合わさって多様なシグナル伝達が生み出される
GPCRファミリーに属する受容体タンパク質の多くに、複数のアイソフォームが存在する。このほど、ヒトのGPCRアイソフォームの組み合わせが包括的に解析され、細胞タイプや組織ごとに多様なシグナル伝達パターンが生み出される仕組みが示された。今回明らかになった機構は、創薬に影響を与えるものだ。
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ネアンデルタール人のDNAがCOVID-19の重症化リスクを高める
SARS-CoV-2感染に重度の反応を示す人々の中には、DNAのある部分をネアンデルタール人から受け継いでいる人がいることが、遺伝子解析によって明らかにされた。ただし、ウイルスに対する反応様式の違いの全てがこの祖先によるわけではない。
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胎盤の普遍的な発生過程
哺乳類の胚の発生に関する知見は、主にマウスの研究に基づいている。今回、マウス、ウシ、ヒトの胚の間に顕著な類似性と興味深い相違があることが明らかになった。
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地球マントル内の融けた岩石の分布を解明
地球の上部マントル内の融けた岩石(メルト)の位置と量が、地震波データの分析で分かった。この研究結果は、メルトの位置や量と地球のプレート運動が関係していることを示唆している。
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照らし出される変性意識状態の真相
解離とは、周りの世界から隔絶されていると感じる状態である。このほど、解離は、単一層のニューロンのリズミカルな活動によって引き起こされることが分かった。
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DNA組換えのDループの謎を解く
相同組換えは、DNA分子間の遺伝情報の交換を可能にするDNA修復機構だ。RecAというタンパク質がその過程を取り仕切る様子が、構造解析で明らかにされた。
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SARS-CoV-2ワクチンの開発競争を注視する
COVID-19対策として、ワクチン候補群の臨床試験が記録的な速さで進んでいる。今回、2つのRNAベースワクチンの初期段階の臨床試験結果が報告された。このワクチンにより、好ましい免疫応答と安全性プロファイルが得られることが示唆されたが、課題も残されている。
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がんの形はどのようにして決まるのか
異なる遺伝子変異によって発生した皮膚がんは、それぞれ特徴的な組織形態と異なる転帰を示す。悪性度の低い腫瘍と高い腫瘍の構造を解析することで、機械的力がどのようにして腫瘍の形態と転帰を決めているのかが明らかになった。
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高温に対する植物の応答には相分離が必要である
温度は植物の地理的分布やその成長・発生速度を決定付けているが、植物がどのように高温を感知して応答を行っているのかは不明だった。今回、この応答性の背後にある過程が明らかにされた。
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エイズを発症しない人々のHIVゲノムは深い眠りについている
HIV感染者のごく一部は、抗レトロウイルス療法を受けなくてもウイルスを制御し続けている。今回、こうした人々では、宿主ゲノムに組込まれたウイルスDNAが完全に転写抑制された状態にあることが分かった。
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「逆さまに浮く」現象を振動で実現
空気・流体系を垂直に振動させると、流体の層を空気の層の上に浮かべることができることが分かっている。今回、この振動で浮かべた流体層の下側の、流体と空気の界面で、「反重力」が働いているかのように物体を「逆さまに浮かべる」ことができることが分かった。
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一方向だけの超伝導を実現
ある方向の電流を流すと超伝導状態になるが、その逆方向の電流を流すと超伝導状態にならない(常伝導になる)薄膜が作られた。これは、電力消費が極めて低い電子工学素子の実現につながるかもしれない。
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タンパク質分解誘導薬の適用範囲が広がった
細胞の内部でタンパク質の分解を誘導する分子は、これまでにも作製されている。今回、新しいクラスの分子によって、膜タンパク質や細胞外タンパク質の分解が誘導可能になり、創薬への道が開かれた。
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芳香環から出発しない型破りなアニリン合成法
ベンゼン環などの芳香環を含む有機化合物の合成では、既存の芳香環を構成要素として、そこから分子を組み立てることが多い。今回、芳香環を反応の過程で形成するという革新的な方法で、極めて有用なアニリン類を合成できることが示された。
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免疫系の謎を突き付けるCOVID-19
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に対する免疫応答が、人により大きく異なる理由は分かっていない。患者の免疫応答を経時的に追跡する新たな研究により、この問題に対する手掛かりと、重症度を予測する方法に関する示唆が得られた。
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岩石の風化で大気中のCO2が除去される
岩石の風化を促進することによって、大気中の二酸化炭素が大量に除去される可能性がある。現在この方法は、コストとCO2除去能力の面で、他の戦略と同じくらい有望のようだ。
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量子揺らぎが巨視的物体の位置を変える
重力波検出器による精密測定を本来の限界を超えて改善する方法が報告された。また、量子揺らぎは巨視的物体の位置を変えることができることが示された。