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忘却の遺伝子
アルツハイマー病の有力な遺伝的リスク因子が20年余り前に報告されたが、研究者の多くはそれをほとんど無視してきた。しかし、その風潮がようやく変わろうとしている。
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天然痘の監視は終わらない
史上最大級の恐ろしい疫病の名残が、冷凍のミイラや、手紙に同封されたかさぶたに含まれているかもしれない。この感染症がゾンビのように蘇ったとき、私たちは十分に対処できるのだろうか。
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地平線に見えてきた複雑性
コンピューター科学の分野で生まれたある概念が、基礎物理学においても重要な役割を果たし、時空の新しい理解への道を示す可能性がある。
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長い低迷期を抜けた免疫療法
免疫系はがんと闘うための強力な武器となり得る。これを利用する免疫療法の世界に「免疫チェックポイント阻害剤」という新機軸が登場したことで、免疫療法が盛り返してきた。
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海洋発電が波に乗る日
長らく停滞していた海洋発電研究が、実用化に向けて動き始めた。
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「1000ドルゲノム」成功への軌跡
米国政府は、ヒトゲノム配列の解読コストを待望された目標レベルまで低下させることに成功した。その成功のカギは、政府肝煎りのプログラムにあった。
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充電池開発の最前線
充電式電池(二次電池)のさらなる価格低下と容量増を実現するために、化学者は全く新しいデザインの電池を模索している。
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様変わりする世界の霊長類研究
欧州の研究者は、動物保護活動家による激しい攻撃から霊長類研究を守るための政治的勝利をようやく勝ち取った。だが、一部の地域では、それが骨抜きにされようとしている。
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感染病原体が犯罪を暴く
民事・刑事を問わず、事件の捜査で「法医系統学」なる新しい科学鑑定法が、じわじわと浸透しつつある。この鑑定法は強力だが、裁判への利用は、状況をよく見極めて慎重にすべきだ。
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大学内での凶悪犯罪を未然に防げ!
近年、大学キャンパス内での暴力事件が増加している。米国の大学は学内の安全を守るための正式な手続きとして「脅威評価」を定めるようになったが、その有効性は未知数だ。
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微小世界の謎を解く–結晶構造解析100年の歩み–
ドイツの科学者マックス・フォン・ラウエは、結晶によるX線の回折現象を発見し、1914年にノーベル物理学賞を受賞した。現在では、X線回折を利用して、単純な鉱物からグラフェンなどのハイテク材料、ウイルスなどの複雑な生物構造体に至るまで、さまざまな物質の構造が解明されている。技術は進歩し、1990年代には分解能がタンパク質結晶構造の画像中の原子1個1個を区別できるレベルに達した上、近年では新たな構造体が年間何万ものペースで画像化されるようになった。さらに最近、新しいX線源が開発され、大型結晶が得られにくいタンパク質の構造の画像化が期待されている。
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医療用アイソトープが不足する!
世界の原子炉の老朽化により、近い将来、医療用アイソトープは深刻な供給不足に陥ると考えられている。それに備え、原子炉を使わない医療用アイソトープ製造法を模索している革新的な企業がある。
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とっておき年間画像特集2013
2013年も、さまざまな科学的な探査や解析が進み、我々の宇宙からは次々と驚きや感動がもたらされました。この1年の間に、巨大なものから微細なものまで至るところに科学の目が注がれ、宇宙空間の鮮やかな光景や、分子を互いに結び付ける結合そのものの画像などが捉えられました。この特集では、Nature が選んだ、科学、そして自然の素晴らしさを実感できる画像をお届けします。
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脳型コンピューターへの道
ヒトのニューロンをヒントにしたコンピューター・チップなら、より少ない電力で、より多くの計算をすることができる。
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ガイア衛星打ち上げへ
欧州宇宙機関(ESA)のガイア衛星が、これまでで最も高い精度で宇宙の地図を作成するミッションに着手しようとしている。
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世界が注目するベンチャーキャピタル
サードロック・ベンチャーズ社は、起業させたバイオ技術企業に対する多額の投資で有名になった。「起業エンジン」として資金を調達し続ける同社の成果に、現在、注目が集まっている。
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カエルを愛したスパイ
100年ほど前、野外調査と諜報活動の二重生活を送った悪評高き爬虫両生類学者がいた。現代の若い科学者が彼に関心を持ち、その足跡をジャングルの中に追ったところ、このスパイは、分類学者として、きちんと仕事を残していたことが判明した。
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時間と空間の起源
現代宇宙論の欠点は、時間と空間がどこから生まれてきたかを説明できていないことだ。この難題を解決しないかぎり、物理学は完成しないと多くの研究者が考えている。
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繊維芽細胞から卵を作り出した科学者たち
京都大学の研究チームが、2012年10月、マウスの多能性幹細胞から卵を作製することに成功した。彼らは以前、精子の作製にも成功しており、そうして作られた卵と精子からは繁殖能力のある仔マウスが生まれた。ヒトへの応用が期待される一方で、この技術を失速させないためには、これらの細胞を安全に、かつ倫理にかなうように使用する方法を探る必要がある。