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ドライバー変異:健康なヒト組織での未知の選択に光を当てる
Nature Genetics 53, 11 doi: 10.1038/s41588-021-00959-z
さまざまなヒト組織の細胞で、そのゲノムにはDNAの変化が至る所に存在する。このような変異の多くは細胞の特性を変化させず、中立的なパッセンジャー変異である。しかし、一部の変異は細胞の適応度を変化させるので、変異した細胞に由来する子孫細胞が増加したり減少したりすることがある。このような変化が正の選択下にあるもの(ドライバー)は、全部でどれくらい存在するのかは分かっていない。ドライバーの現在のリストはほぼ完全であるのか、あるいはヒトゲノムにはまだ検出されていない正の選択を受けたドライバーが数多く存在するのかは明らかにされていないのであるのである。