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ABO非適合乳児心臓移植後の供与者特異的B細胞寛容

Nature Medicine 10, 11 doi: 10.1038/fake68

外来抗原に対する免疫寛容の意図的な誘導については最初の実験報告から50年以上が経過したが、この問題は臨床的には未だに達成されていない。我々は以前に、心臓移植において、ABO適合の必要性が乳児には適用されないことを報告した。本論文では、乳児期におけるABO非適合心臓移植が、供与者血液型AおよびB抗原に対するB細胞寛容を引き起こすことを示す。これは新生児免疫寛容の動物モデルと似ており、ヒト乳児が意図的な免疫寛容誘導に対して感受性であることを示している。この条件における免疫寛容は、供与者反応性Bリンパ球の除去により起こり、また、ある程度の抗原発現の持続に依存している可能性がある。これらの結果は、非自己AおよびB抗原への意図的な暴露が、ABO非適合移植に適した期間を延長させる可能性を示唆し、また異種移植に関連するT細胞非依存性抗原に対する免疫寛容誘導の臨床研究に重要な意味をもつものである。

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