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アスコルビン酸投与によるシャルコー・マリー・トゥース病マウスモデルの表現型の改善

Nature Medicine 10, 4 doi: 10.1038/nm1023

シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)は、2,500人に1人の割合で発病する、最も一般的な遺伝性末梢神経障害で、現在唯一可能な治療法はリハビリテーションもしくは補正手術である。この疾患で最も出現頻度の高い病態であるCMT-1Aでは、末梢神経に異常なミエリン形成が起こる。本論文では、CMT-1Aのマウスモデルを用いてミエリン形成を促進することが知られているアスコルビン酸がCMT-1A表現型を改善することができるかどうかを調べた。アスコルビン酸投与により、CMT-1A表現型には相当な改善が見られ、またPMP22の発現レベルは、この疾患を誘発するのに必要なレベル以下に低下した。アスコルビン酸は、他の臨床的効能について既にFDA認可済みであるから、この疾患の患者に対して直ちに使える治療法となる可能性がある。

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