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リソソーム蓄積症:ムコリピドーシスII型はGlcNAc-1-ホスホトランスフェラーゼのα/βサブユニットをコードするGNPTAの変異によって起こる

Nature Medicine 11, 10 doi: 10.1038/nm1305

ムコリピドーシスII型(ML II)は、マンノース6-リン酸(M6P)認識マーカー生成の最初期段階に関与する多量体酵素GlcNAc-1-ホスホトランスフェラーゼの欠損に起因する致死的なリソソーム蓄積症である。新たに合成されたリソソーム酵素のオリゴ糖上のM6P残基は、受容体がかかわるリソソームへの効率的な輸送に不可欠である。今回、組換え型のGlcNAc-1-リン酸転移酵素のγサブユニットをアフィニティマトリクスとして用いて未知タンパク質を精製し、これがGNPTA(これまでMGC4170として知られていたGNPTAをコードする)の産物であることを突き止めた。cDNAは、膜貫通ドメインと推定される2つの領域と、少なくとも6つのドメインからなる複雑な保存されたモジュール構造を有する1256個のアミノ酸からなるタンパク質をコードしている。長い挿入部によって分断されたGNPTAのN末端ドメインには、細菌の莢膜生合成タンパク質との類似性が認められた。また、6人のML II患者のGNPTA中に、翻訳を完了前に終結させる7種類の変異が見つかった。ML II患者の繊維芽細胞にレトロウイルスを用いてこの遺伝子を導入した結果、GNPTAのゴルジ装置における発現と局在が起こり、それに伴ってリソソーム酵素の過剰な分泌が修正された。これらの結果は、GNPTAが、ML II患者で欠損しているGlcNAc-1-リン酸転移酵素のサブユニットをコードすることの証拠である。

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