Brief Communication

AIDS:HIV DNAの組み込み部位の選択におけるLEDGF/p75の役割

Nature Medicine 11, 12 doi: 10.1038/nm1329

HIV DNAの組み込みは活性化した遺伝子で起こりやすいが、その基本となる機構は明らかでない。細胞のlens epithelium-derived growth factor(LEDGF/p75)は、染色体DNAとHIVインテグラーゼの両方に結合するので、両者を繋ぎ合わせることにより組み込みを誘導する可能性がある。我々は、LEDGF/p75を大幅に減らした細胞でHIVの組み込みについて調べ、組み込みの頻度は(i)転写ユニットでより低い、(ii)LEDGF/p75によって調節される遺伝子でより低い、および(iii)GCが豊富なDNAでより高いことを見いだした。したがって、LEDGFはヒト細胞でHIVの組み込み位置を制御する細胞タンパク質の最初の実例といえる。

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