Article DCワクチン:再構築CD40受容体はin vivoにおける樹状細胞癌ワクチンの強力な薬理学的活性化を可能にする 2005年2月1日 Nature Medicine 11, 2 doi: 10.1038/nm1183 樹状細胞(DC)ワクチン試験は臨床結果があまり良好でなく、DCワクチンの設計改良が求められている。可能性のある多くの抗原が同定されてきたが、DCによる抗原提示を増強させる方法の開発は滞っている。我々は、時間的に制御され、リンパ組織に局在してDC特異的な活性化が可能な、強力な薬剤誘導性CD40(iCD40)受容体を構築した。iCD40は、薬剤結合ドメインに融合したCD40膜局在性細胞内ドメインから構成されている。このような構成により、iCD40は脂質透過性の高親和性二量体形成薬剤への応答が可能となる一方で、細胞外ドメインに依存する負のフィードバック機構は回避される。これらの改良によって、in vivoでのiCD40発現DCの長期活性化が可能となり、その結果、大部分の臨床的なDCプロトコールでよくみられるでのDCの活性化 に比べて、既に確立した固形腫瘍の根絶を含めたより強力なCD8+T細胞のエフェクター応答がex vivoでひき起こされる(P <0.01)。また、iCD40を介したDCの活性化は、in vitroおよびin vivoの両方で、全長の内在性CD40受容体刺激によって得られる活性化より強い。iCD40は細胞外環境から隔離されており、免疫シナプス環境内で活性化され得るので、iCD40を発現するDCは長い寿命をもち、おそらく免疫不全の患者でもより強力なワクチンとなると考えられる。 Full text PDF 目次へ戻る