神経筋疾患：rAAV6-短縮型ジストロフィンは重度ジストロフィーマウスの筋機能を保護して寿命を延長する

ジストロフィン遺伝子とウトロフィン遺伝子の両方に変異のあるマウスは、重度の筋ジストロフィーのために若齢で死亡する。本論文では、短縮型ジストロフィン遺伝子を含む組換えアデノ随伴ウイルス（rAAV）ベクターを変異マウスに血管内投与すると、呼吸器、心血管および四肢の筋系でジストロフィンの発現が回復し、骨格筋病態が大きく改善して寿命が延長することを報告する。これらの結果は、rAAVベクターによる全身的な遺伝子導入が、デュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの重度神経筋疾患の治療に有用となる可能性を示唆している。