Letter

AIDS:Langerinはランゲルハンス細胞を介するHIV-1伝播に対する自然障壁である

Nature Medicine 13, 3 doi: 10.1038/nm1541

ヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)は、主に性行為によって伝播する。上皮下の樹状細胞(DC)はHIV-1を、C型レクチンであるDC-SIGN(DC-specific intercellular adhesion molecule (ICAM)-3-grabbing nonintegrin)を介してT細胞に伝播する。しかしHIV-1と最初に遭遇するDCサブセットは、上皮のランゲルハンス細胞(LC)である。LCはDC上のDC-SIGNによるHIV-1の伝播と同様に、C型レクチンであるLangerinを介してHIV-1のT細胞への伝播を仲介すると一般に考えられている。本論文では、DC-SIGNとはまったく逆に、LangerinがLCによるHIV-1伝播を妨げることを示す。Langerinに捕捉されたHIV-1は、バーベック顆粒に取り込まれて分解された。LangerinはLCへの感染を阻害し、この機構のためにLCはHIV-1伝播に対する抵抗性を維持した。またLangerinの阻害は、LCへの感染とそれに続くHIV-1の伝播を引き起こした。LCが、Langerinを介したウイルス排除によってT細胞への感染を阻害したことも注目される。したがってLangerinは、HIV-1感染に対する自然障壁であり、感染と闘うための戦略は、Langerinの発現および機能を促進もしくは保持するか、または少なくとも干渉しないものでなければならない。

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