Article 免疫:デキサメタゾンはGITRリガンドを介した逆シグナル伝達によってアレルギーにおけるIDOを活性化する 2006年5月1日 Nature Medicine 13, 5 doi: 10.1038/nm1563 "T細胞のGITR(glucocorticoid-induced tumor necrosis factor receptor)および補助細胞上のその天然リガンドGITRLは、免疫恒常性の制御にかかわっている。本論文では、マウス形質細胞様樹状細胞で、可溶型GITRとの結合後に起こるGITRLを介した逆シグナル伝達が、NF-κB依存性のインドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)の非典型的誘導によってトリプトファン異化の免疫調節性経路を惹起することを示す。in vivoで合成グルココルチコイドであるデキサメタゾンを投与すると、CD4+T細胞のGITRと形質細胞様樹状細胞のGITRLが同程度に誘導されてIDOを活性化した。デキサメタゾンは、アレルギー性気道炎症モデルでIDO依存性の防御効果を示した。GITR-GITRL補助受容体系を介したトリプトファン異化の調節は、免疫調節における有効な治療標的と考えられる。IDOの誘導は、コルチコステロイドの抗炎症作用の基盤をなす重要な機構である可能性がある。" Full text PDF 目次へ戻る