Letter 感染症:サイクリックAMPによって調節されるエキソサイトーシスによる感染膀胱上皮細胞からの大腸菌放出 2006年5月1日 Nature Medicine 13, 5 doi: 10.1038/nm1572 膀胱上皮表層は尿に対する強力な障壁となり、膀胱容量の調節因子としてもはたらいている。この役割は膀胱の拡張時に、特殊化した紡錘形小胞の上皮細胞頂端部からのエキソサイトーシスによって果たされる。我々は、タイプ1線毛保有尿路病原性大腸菌(UPEC)が、膀胱上皮細胞(BEC)内のRab27b/CD63陽性およびcAMP調節性の紡錘形小胞に入り込んで膀胱障壁を通過することを報告する。UPECは、BECの紡錘形小胞に取り込まれることで排尿時の菌排出を回避し、膀胱拡張時に尿への再出現が可能となる。細胞内cAMPを増大させて紡錘形小胞のエキソサイトーシスを誘導する薬物をUPEC感染マウスに投与すると、細胞内の大腸菌数は減少した。 Full text PDF 目次へ戻る