Technical Report

画像化法:Aktキナーゼ活性の分子イメージング

Nature Medicine 13, 9 doi: 10.1038/nm1608

セリン/トレオニンキナーゼであるAktは、複数のシグナル伝達カスケードの活性化によって引き起こされる細胞分裂促進性応答や抗アポトーシス性応答に関与している。Aktは、腫瘍悪性度の重要な決定因子であると考えられており、抗癌剤開発の主要な標的の1つである。本論文では、生細胞やマウスにおける生物発光活性がAkt活性の測定に使える新しいレポーター分子について報告する。培養細胞と腫瘍移植片で、受容体チロシンキナーゼの活性化または阻害、ホスホイノシチド-3キナーゼの阻害、あるいはAktの直接阻害に応じて起こるAkt活性変化を定量的かつ動的に観察した。これらの結果は、Akt活性を調整する薬剤の薬物動態学的また薬力学的性質について独自の考察を与えるものであり、このレポーター分子が薬剤開発過程での投薬量及び投与計画の迅速な最適化に役立つことが示された。

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