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HIV:TLR7およびTLR9を介する多様なシグナル伝達とI型インターフェロン産生によってエイズウイルス感染の病原性と非病原性が区別される

Nature Medicine 14, 10 doi: 10.1038/nm.1871

ヒトに病原性のあるHIV感染とアカゲザルに病原性のあるサル免疫不全ウイルス(SIV)感染は、全身性の免疫活性化と進行性のCD4+T細胞の減少を特徴とする。一方で、スーティーマンガベイなどのSIVの自然保有宿主では、SIVの複製レベルが高いにもかかわらず、エイズを発症することはなく、また異常な免疫活性化は認められず、CD4+T細胞集団は保存される。本論文では、スーティーマンガベイは急性および慢性SIV感染時に、in vivoでの自然免疫系の活性化がかなり低下していること、またスーティーマンガベイの形質細胞様樹状細胞(pDC)ではex vivoでSIVその他のToll様受容体(TLR7やTLR9)のリガンドに応じたインターフェロンα産生が顕著に低下していることを示す。非自然宿主ではpDCがSIVやHIVによって慢性的な刺激を受けることで、持続的な免疫系の活性化および機能不全が起こり、エイズ発症につながると、我々は考える。そのような持続的なウイルスの複製と免疫異常の悪循環は自然宿主であるスーティーマンガベイには存在しない。

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