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血管新生:ニューロンのコハク酸受容体GPR91は網膜の血管新生で主要な役割を担う

Nature Medicine 14, 10 doi: 10.1038/nm.1873

血管新生は、組織の発生や虚血性傷害後の組織統合性の回復に不可欠である。血管新生研究では、主に血管内皮増殖因子(VEGF)に関心が集まっているが、他の因子もこの過程の調節にかかわっている可能性がある。今回我々は、げっ歯類の低酸素状態にある網膜にコハク酸が蓄積し、これがコハク酸塩受容体であるGタンパク質共役型受容体-91(GPR91)を介して、正常な網膜発生と増殖性虚血性網膜症の両方の条件下で血管増殖の強力な介在物質として働くことを示す。GPR91は網膜神経節ニューロン(RGC)を介して作用し、RGCはVEGFを含む多数の血管新生因子産生を、コハク酸濃度の上昇に応じて制御する。したがって、RGC欠損ラットではコハク酸の血管新生促進作用がみられなかった。我々の観察は、コハク酸がGPR91を介して作用し、網膜血管新生を制御するという、代謝物のかかわるシグナル伝達経路を示しており、RGCが虚血ストレスのセンサーとして機能することを示している。これらの知見は再血管新生を調節するための新たな治療標的を示すものだ。

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