Article 免疫:IL-22はグラム陰性菌による肺炎に対する粘膜感染防御を仲介する 2008年3月3日 Nature Medicine 14, 3 doi: 10.1038/nm1710 17型ヘルパーT (TH17)細胞は自己免疫に関与するだけでなく、細胞外増殖性の病原体に対する粘膜免疫でも中心的な役割を担っているという考えを支持する所見が得られている。インターロイキン22(IL-22)とIL-17Aはどちらも、TH17細胞によって産生されるエフェクターサイトカインで、グラム陰性の肺炎桿菌であるKlebsiella pneumoniaeの局所における感染制御に両方共に重要であることがわかった。これらのサイトカインはともに、肺におけるCXCケモカインと顆粒球コロニー刺激因子の産生を促進したが、IL-22のみが肺上皮細胞増殖と損傷に対する上皮細胞の修復能力を高めた。これらのデータは、TH17細胞とそのエフェクター分子が細胞外病原体に対する粘膜における感染防御にあたるために進化してきたという考えを支持するものである。 Full text PDF 目次へ戻る