Technical Report 画像化法:新規の[18F]標識2′-デオキシシチジン類似体を用いた陽電子放出断層撮影によるリンパ器官および免疫活性化の分子画像化 2008年7月7日 Nature Medicine 14, 7 doi: 10.1038/nm1724 分子画像化による免疫機能の監視・観察は、免疫異常や治療に対する免疫応答の診断および評価に大きな影響があると考えられる。陽電子放出断層撮影(PET)は、がんその他の疾患へ適用される分子画像化法である。PETを使った免疫機能研究は、特殊化されたプローブがないために限界があった。今回我々はディファレンシャルスクリーニングによって、[18F]FAC(1-(2′-デオキシ-2′-[18F]フルオロアラビノフラノシル)シトシン)がデオキシリボヌクレオチド再利用経路を調べるための新たなPETプローブとなることを見いだした。[18F]FACはリンパ器官を可視化でき、抗腫瘍免疫のマウスモデルでの限局的な免疫活性化を検出できた。[18F]FACマイクロPETでは、全身性自己免疫におけるリンパ節の大きさの初期変化が検出され、免疫抑制療法の評価も可能だった。これらのデータは、[18F]FAC PET法が免疫監視に使用可能であることを裏づけており、免疫疾患やある種のがんを対象に広範な臨床使用が可能だと考えられる。 Full text PDF 目次へ戻る