Brief Communication ワクチン:ウイルスベクターワクチンによる高力価抗体の効果的な誘導 2008年8月1日 Nature Medicine 14, 8 doi: 10.1038/nm.1850 アジュバントを用いたタンパク質ワクチンは、血液ステージのマラリアのような治療がむずかしい疾患の場合、あまり効果がない。本論文では、組換えアデノウイルス-ポックスウイルスを用いたプライムブースト免疫法(強力なT細胞免疫原性を誘導することが知られている)が、非常に強力な抗原特異的抗体応答も誘導できることを示す。また、補体を使った簡単なアジュバントも見いだされ、免疫原性がさらに高められた。このウイルスベクターを用いて血液ステージのマラリア抗原に対して誘導された抗体は、マウスに寄生しているネズミマラリア原虫(Plasmodium yoelii)や、in vitroの熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)に対して高い有効性を示した。 Full text PDF 目次へ戻る