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【BETWEEN BEDSIDE AND BENCH】インフルエンザに攻勢をかける

Nature Medicine 15, 11 doi: 10.1038/JNM0911-3

インフルエンザは未だに命にかかわる重大な感染症の1つであり、その理由は、ワクチンが完璧でないことや、既存の抗ウイルス薬への耐性が広がっていることで、これらの問題は特に世界的大流行時に深刻である。臨床での知見と基礎研究の成果は、この両方の分野の最前線を進歩させると考えられる。G L ChenとK Subbaraoは、ウイルスの多様なサブタイプを中和できるヒト抗体を見つけ出す研究の予想される結果について論じている。こうした知見は、多様かつ急速に進化するインフルエンザウイルスに幅広く効く「汎用」ワクチンの開発に役立つかもしれない。E Nistal-VillánとA García-Sastreは、薬剤標的として有望な、インフルエンザウイルスポリメラーゼに固有のエンドヌクレアーゼドメインの結晶構造を解明した最近の2つの研究を検証している。これらの知見は、新しいインフルエンザウイルス阻害剤の合理的設計への道を開くものだ。

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