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免疫:マウス樹状細胞でオートファジーはペプチド抗原提示の増強によりBCGワクチンの有効性を高める

Nature Medicine 15, 3 doi: 10.1038/nm.1928

結核に対するBCG(Bacille Calmette Guerin)ワクチン接種の有効性にはばらつきがあり、このワクチンを改良する努力が続けられている。我々は、オートファジーを用いることでマウスモデルでの結核に対するワクチンの有効性を高めた。まず、抗原提示細胞(APC)、マクロファージおよび樹状細胞(DC)による免疫優勢マイコバクテリア抗原Ag85Bのプロセシングにオートファジーが与える影響を調べた。その結果、野生型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)H37Rv、H37Rv由来ΔfbpA弱毒性ワクチン候補、あるいはBCGを感染させたAPCによるAg85Bの抗原提示を、ラパマイシンで誘導したオートファジーが増強することがわかった。さらに、ラパマイシンはオートファゴソームとリソソームへのマイコバクテリアの局在を促進した。3-メチルアデニン、またはベクリン1に対する低分子干渉RNAを使ってオートファジーを抑制すると、ラパマイシンによって高められた抗原提示が減弱した。ΔfbpAあるいはBCGのどちらかを感染させたラパマイシン処理DCで免疫したマウスに、病原性の高い結核菌を攻撃接種すると1型ヘルパーT細胞を介した防御反応の増強がみられた。また、BCGにAg85Bを過剰に発現させると、APCでオートファジーが誘導されてマウスでの免疫原性が増強された。これはオートファジーを介した抗原提示の増強により、ワクチンの有効性を高められることを示唆している。

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