News Feature

三人は仲間

Nature Medicine 15, 3 doi: 10.1038/nm0309-232

教科書では、神経による情報伝達はシグナルが単に細胞から次の細胞へ飛び移るだけという、わかりやすい過程としてずっと説明されてきた。こういう従来の見方では、グリア細胞はニューロン間のシグナル伝達作用にとって脇役にすぎないとされている。しかし最近、グリア細胞は、シグナルがニューロンから次のニューロンへと移動する「三者間シナプス(tripartite synapse)」と呼ばれる場所で、有力な第3番目のメンバーとして働いていると考えられるようになってきた。そして、神経系の異常へのグリア細胞のかかわりを調べる研究も始まり、グリア細胞を標的とする治療用化合物の開発にも目が向けられるようになってきた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度