Brief Communication 代謝:GOATは食餌に含まれる脂質と内分泌によるエネルギー収支制御を結びつけている 2009年7月1日 Nature Medicine 15, 7 doi: 10.1038/nm.1997 脊椎動物では、中枢神経系の栄養感知と求心性の内分泌シグナル伝達は類似した系で、代謝状態とエネルギーの利用可能性に関する情報を交換していることが確証されている。脂肪酸側鎖による修飾を必要とすることが明らかにされている唯一の求心性内分泌シグナルは、食欲刺激ホルモンのグレリンである。我々は、グレリンのアシル化に不可欠なグレリンO-アシルトランスフェラーゼ(GOAT)が、食餌に含まれる特定の脂質(アシル化の基質として使われる)に依存していて、栄養の利用可能性によって制御されており、摂取した脂質とエネルギー消費および体脂肪とを結びつけていることを見いだした。これらのデータは、グレリン-GOAT系は、食餌由来のカロリーの存在を中枢神経系に気付かせるシグナル伝達経路であって、一般に考えられているようにカロリーが足りないことを警告しているのではないことを示唆している。 Full text PDF 目次へ戻る